2012年2月5日日曜日

ものすごく遠い

最近見たもの・読んだものメモ。

《映画・映像作品ひとこと感想》

『リアル・スティール』(アメリカ/2011)
ヒュー・ジャックマンはかっこいいなああああ

『ニューヨークの恋人』(アメリカ/2001)
ヒュー・ジャックマンは本当にいい男だなああああ
こういった貴族も演じられれば野獣も演じられるし、
歌って踊れるし、ヒューは完璧な男性だと思います。

『アナとオットー』(スペイン/1998)
ロマンティックだけどあっさり。
悲しい結末も良い感じであった。

『マイティ・ソー』(アメリカ/2011)
ケネス・ブラナーが監督で、
アンソニー・ホプキンス、ナタリー・ポートマンが出演と豪華なのに、
アメコミ映画の新境地を目指して迷走している。すこし残念な感じ。
北欧神話ファン、アメコミファンの意見を聞いてみたい。

『パルムの僧院』(フランス/1947)
ジェラールが美しすぎて三時間半顔がにやけっぱなし。
美しいって素晴らしい。

『ファンタスティックMr.Fox』(アメリカ・イギリス/2009)
超!!!面白かった!!!!間の取り方や台詞がいちいちツボ。
狐かわいい。リンゴ酒飲みたくなった。

『メアリー&マックス』(オーストラリア/2009)
これはすごい。心に突き刺さって号泣した。
感動の涙とは少し違う。かなり痛い。
マックスにすさまじく感情移入してしまう。
ある程度すくわれるけれど、つらい映画だった。でもそこが好き。
しかし、こんな陰鬱なクレイアニメ初めて見た。

『英国王のスピーチ』(イギリス/2010)
良く出来てるな~。面白かった。

『阪急電車』(日本/2011)
母と妹と一緒に見てほっこりした。おばあちゃんかっこいい

『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン、ロイヤルアルバートホール』(イギリス/2011)
先月まで上映されていたので、最終日前日にぎりぎり見に行ってきた。
ゴージャスな演出やロイドウェバーの曲の魅力を十二分に伝える歌声を、大画面大音響で味わえた。
劇の後のサプライズがまた豪華でちょっと興奮!
映画版はいまいち楽しめなかったけれど、これは面白かった。
しかし、私はこのミュージカル(というか話自体?)をそもそもあまり気に入ってないんだろうな、と気がついた。楽曲は甘美でキャッチーすぎるし、主人公たちに共感出来ない。(ファントムにちょっとは感情移入するが)
ブライアン・デ・パルマの『ファントムオブパラダイス』は大好きなのだけれど。


《読んだものひとこと感想》

『麻薬の文化史 女神の贈り物』D.C.A.ヒルマン
読んでがっかりした。期待してたのに。
この人の論が西洋古典学の世界で受け入れられないのは、
この人が発見した「事実」とやらがセンセーショナルでショッキングだからではなく、単に説得力がないからだ。
序章の「西洋古典学の爺どもは頭が固いから俺の言ってることが受け入れられない!!!でも俺は事実を公表する!たとえ女神に罰せられたアクタイオーンになろうとも!!!」というような声明は面白いしチャレンジングでよろしいと思いますよ。(かなり怪しいけど)
別に古代人が麻薬ジャンキーでもいいんですよ。
アヘン常習者だった!って事実が明るみに出たとしても別にかまわないんです。
ただ、その証拠なり理由なりをきちんと示してこちらを説得してくれないと、そんなの認めるわけにいかないのは当然。

前の章で「はっきりとは分からない」と仮定して言っていることを、
次の章では結論の材料に使っている。こんなの私みたいな駄目学生だってすぐわかることなのに。
「ギリシア・ローマの社会/人々」、とずーっとギリシアとローマを一緒くたにしているのも適当すぎる。私はローマのことはよく知らないけれど、ギリシアとローマの社会が大きく異なることくらい誰だってわかる。冒頭部分で大きくくくるだけならわかるけれど、一貫してギリシアとローマをごちゃまぜに語っているのはひどいと思う。似たところ・同じことをやっていることは多くても、これらは決して一つの社会・文化ではない。
プリニウスの引用も、怪しくて怪しくて実際にプリニウス参照しながらじゃないと信用できなくなっていった。前後の文脈がないと勘違いしそうなところをよく抜き出している。
この人は想像力がありすぎて、こういうテクストの恣意的な使い方をしたり、こういうぶっ飛んだ論の組み立て方をしているのかな、と初めは思っていたけれど、段々、想像力が無いからだと思うようになった。人間のことをバカにしている。
古代の人々の神話世界の不合理や芸術的なひらめきを、すべて麻薬のせいにするのはひどいと思う。
(特に、悲劇の素晴らしい演劇効果を観客が麻薬を使用しているからだと思わせるような書き方をしている個所、がっかりを通り越して笑ってしまった。悲劇作家たちもなめられたものだ。この人は芝居の力を信じていないのだな。)
自分に理解のできないこと・道理の通らないこと・想像のつかないことを無理に解ろうとする、理屈をつけようとするのって本当に危険だ。



『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』ジョナサン・サフラン・フォア



すばらしかった。
こういうものがあるから、私は文字を読むことに希望を持ち続けられる。

アメリカ同時多発テロ事件に直接、だけれどとてもユニークに向かい合っている作品。
9月11日に父親を失った少年の一人称だから、とても個人的な悲しみの物語なのだけれど、同時に、上から俯瞰する視点を与えてくれる手腕が見事。
アメリカが加害者側であった第二次世界大戦のドレスデン爆撃が絡み合い、
日本に投下された原爆の話も出てくる。
部分でありながら、全体性を感得できる素晴らしい作品。
文字でしかできない表現がとっても面白かった。ぐっと来た。
いろいろ御託を並べるときりがないけれど、単純に、心が動かされた。
グーゴルプレックス回くらい泣きそうになりました。実際に何回かは泣いた。


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ジョージ・スタイナー『アンティゴネーの変貌』を読み返そうと借りてきました。
面白かった!という記憶はあるものの内容を完璧に忘れているので…。
今度はメモを取りながら読もうと思います。

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自分としては、いろんなことを感じているつもりで、
むしろいつもひりひり感じているんだけれど、
まだまだ足りないみたいです。感じられないことが多すぎるらしい。

わからないことが世の中に多すぎる。
いろんなものがものすごく遠く感じられて、途方に暮れています。

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