ルドンは大学に入ってから美術好きのお友達の影響で名前を知った画家で、
ちょっと気になるけれどとりわけすごく好き!というわけでもなく、
なんとなく見ている、という感じの画家でした。
それが今回、「なんとなく気になる」から「けっこう好き!」に昇格。
まず第一部「ルドンの黒」でやられた。

《「エドガー・ポーに」Ⅲ. 仮面は弔いの鐘を鳴らす》1882年
この絵が目に入った瞬間、リンゴーン!!!と鐘の音が頭の中で鳴り響いて、
突かれた鐘がゆらゆら、いや、
ぐわんぐわんと揺れているように見えてびっくりしました。
なんという輝きだろう!としばし呆然として見入ってしまった。
のちに見る色彩の眩さも素晴らしかったけれど、
この絵が自分にとっては一番眩しかった。
あと、ルドンの描く翼が非常に好みであることを発見。
さらっと描かれたように見える《守護天使》、
《「夢の中で」Ⅳ.悲しき上昇》の、玩具みたいだけれど繊細で愛らしい羽など、
どれも形がすごく好きでした。ときめいた。
第二部の「色彩のルドン」では、ルドンの緑と青とピンクがとっても気持ちよかった。
《オフィーリア》もそうだし、《翼のある横向きの胸像(スフィンクス)》もそうだけれど、
顔に塗られた緑がえもいわれず良くて、うっとりする。

《オフィーリア》1901-2年頃

《翼のある横向きの胸像(スフィンクス)》1898-1900年頃
物語性をあえて排除しているような、何と言っていいのかわからないけれど
ゆったり深くバスタブに沈み込むようなモチーフの扱い方で
(自分でも何言ってるのかわからなくなってきたからもうやめよう)
そのぼんやりした感じと、彩度の高い色がまっすぐにこちらに向かってくる感じが
相まって、なんとも気持ちよかった。
スフィンクスは特になんというか手触り?質感?が良くて
(もちろん触っていないけれど)
頬ずりしたくなった。
しかし、三菱一号館美術館はモスキート音がひどい部屋がいくつかあって、
いくら展示が良くても気分が悪くなってしまう。
今回の目玉の《グラン・ブーケ》のある部屋や、
《青い花瓶の花々》《黒い花瓶のアネモネ》など
お花系の絵が展示されている部屋なんか特にひどくて、
どんなに絵が素晴らしくてじっくり眺めたくても、
耳や頭が痛くて、一刻も早く部屋を出なくちゃ!という気分になる。
早く帰れ!って言われているように感じてしまうので
(もちろんそんなことはないと思うけど)
改善してほしいです。
(見て回っている間、小さな子供、というかほとんど赤ちゃんみたいな子が
別の部屋で泣きわめいているのがずっと聞こえた。
やっぱり絵が怖いのかな、と思っていたけれど、
モスキート音のひどい部屋に入って、
ここがそういう美術館だと思いだし合点がいった!
私ですら苦痛なのだから、もっと若い子や小さな子供にはさぞつらいだろうなあ。)
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