というか、アトレウス家全体が大好きだ!!
というわけで、各悲劇作品における私なりのエレクトラとオレステスの落書きです。
エレクトラは結婚適齢期を微妙に過ぎたくらいの年齢らしいので20~25歳くらい、
オレステスは成人したてということで17~20歳くらいのイメージです。
ホメロスによると、アガメムノンが殺されてから七年後に復讐に戻るので
たぶん18くらいがベター。

アイスキュロスの『コエーポロイ(供養する女たち)』の中のこの姉弟は割とまとも。
エレクトラもそんなにキーキー言っていないし、
オレステスも多少シスコンではあれど常識人な感じです。
オレステイア伝説において、母殺しのジレンマが取り入れられた最初の作品。

ソポクレスの『エレクトラ』は一番伝説に即していて
一番読みやすいと思うのですが、一番キャラが濃いとも思います。
これを最初に読んでしまうと、もうこのイメージから逃れられません。
エレクトラお姉さまはひたすら執念深く、かつ運命に翻弄されていてボロボロです。
好きな人はお父さん、そしてそのお父さんの仇を打つ弟!っていう
狭い世界観の中で生きている感じです。
オレステスが大好きなエレクトラだけど、
たぶんオレステスが父の敵を討たないといったら
すぐさま大嫌いになるんだろうなー。
そしてオレステスはドSなシスコン。
大好きなおねえちゃんが自分のために嘆き悲しむ様子をじっくり観察。
お母さんを殺すのにはぜーんぜんジレンマを感じていません。
姉弟ともに性格に問題があってよいですね。大好きです。

私の大大だーいすきなエウリピデス『エレクトラ』!!
エレクトラはパパが好き、っていうよりも、父が死んだことによって
惨めな境遇におかれ、自己像が現実とそぐわないことに嘆いています。
そして、オレステスは復讐を倫理的に支える伝統的な価値観に
疑問を抱き始めちゃったので、あんまり復讐に乗り気じゃありません。
本当は根が優しいくせに「王女」であろうと努めてツンツンしている姉に、
「英雄」であることに意味をみいだせなくなっちゃったヘタレな弟。
よ い で す ね ー !!!
最後にはお互い心の中でドラマが起こって
人間性が(良いほうに)変化するのですが、
そのかわり姉弟はもう二度と会えなくなります。
そんなときに初めて芽生える本当の純真な家族愛。
むねきゅん…!!

はい!そして問題作エウリピデスの『オレステス』!!!
復讐を果たした後のお話です。
エウリピデスの『エレクトラ』とはつながってません。
もうなんというか、
ずっとシスコンのターン!
という感じです。すばらしい。素晴らしすぎる。
ここでのエレクトラはけっこう落ち着いていて、運命を静かに見つめています。
結婚も子供もあきらめて、このかわいそうな弟と運命を共にするしかない…
というあきらめの境地に達しています。
そんなおねえちゃんにべったべたに依存しているオレステス。
エリニュエスに狂わされてかなりメンヘル気味。
だけど、自分の中の英雄的正義感にはまだがっちりしがみついています。
おねえちゃんのおっぱいと自分の中のヒーロー像から離れられません。
母親が乳房を見せて命乞いしてもばっさり殺したくせに、
お姉ちゃんの乳房は服越しにでもタッチできるだけで大喜びしています。
これさえあれば妻も子供もなくてもいいよー!見たいな事まで言っている始末。
駄目だこいつ…早く何とかしないと…
最後は、ずっと非難し続けていたアポロンに色々収めてもらって大団円ですが、
さっきまで人質にしていて殺す気満々だったヘルミオネちゃんを妻にするのは
いくらアポロンの命でもちょっと(ヘルミオネが)可哀想だと思います。
でも、弟から解放されて良かったね、エレクトラ!
ギリシア悲劇の授業の期末レポートは、
この『オレステス』をとりあげて、
オレステス・エレクトラの関係性と親夫婦との(視覚的・状況的)対比から
(エウリピデス『エレクトラ』と合わせて)アポロンの沈黙と救済の意味、
劇そのものの持つ救済の力とアイロニーの方向についてつらつら述べました。
ほぼ趣味。超たのしかった…
オレステスのシスコン全開な台詞を原文から拾って訳したんですが、
いつもだったらひーひー言いつつ訳すギリシア語も
このときばかりはうはうはで訳せました。わかりやすいやつです…。
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